お控えなすって。姓は恋路屋、名はくろべぇ、人呼んで伊達ネコくろべぇと申しやす
手前生国と発しますところ、能登の国恋路浜でござんす。
宗玄の産湯につかり弁天島をねぐらとし、
ちまたでは助三郎の生まれ変わりと言われてる猫です
その昔、深い恋仲となった2人の若者、鍋乃と助三郎がいました。
鍋乃に思いを寄せる恋仇の男の罠のため、
助三郎は海の深みにはまって命を落としてしまいました。
鍋乃も助三郎の後を追って海に身を投げ死んでしまうという悲しい恋の伝説から、
いつしかこの地が「恋路」と呼ばれるようになりました。
この2人をしのぶモニュメントや鐘、銅像が設置されています。
沖には弁天島が浮かび、恋路海岸から見附島(珠洲市)までの3.5キロの海岸線は、
「えんむすビーチ」と呼ばれています。
相棒の黄粉子姫(きなこひめ)は鍋乃の生まれ変わりだと自分で勝手におもいこんで
いるらしい